顔面神経麻痺に対して鍼灸治療

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こんにちはヽ(´▽`)/ワッキー先生こと

院長のわきたです。

 

先日遠方より、顔面神経麻痺の治療で

来院がありました。

 

【顔面神経麻痺】とは

顔を動かす筋肉である表情筋に分布している

顔面神経が障害されて顔面部に麻痺が起きる病気。

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脳の顔面神経核というところから分布している

顔面神経は、脳から細い枝を伸ばし

(上図水色部分)側頭骨の中にある

顔面神経管という細いトンネルをくぐり抜け

耳の前にある耳下腺の間を貫き

表情筋に分布されます。

この経路のどこかで障害が起きているのです。

 

【主な症状】

おでこ・眉毛・口など顔のすべての動きが止まる

顔が左右不対称(半顔のひきつり)

まぶたが閉じずらく目が乾燥する

水や食事が口からこぼれる

など。

 

【原因】

外科手術や怪我の後、生まれつき、他疾患の

影響を除いて

主な原因と考えれているのが

ウイルス感染

単純ヘルペス型(HSV-1)

です。

ウイルスが顔面神経管の中の

顔面神経に感染して起こる麻痺です。

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ストレスや疲労・慢性疾患などにより体力や

免疫力が低下した場合に

潜伏していたヘルペスウイルスが再活動することに

より顔面神経の炎症を引き起こさせるのです。

 

 

 

今回来院された方は

2年前に発症され、現在も病院で

お薬を処方され飲まれているとのこと。

7割程度は回復されていますが

まだ見た目にも麻痺が感じられ

右目から涙がこぼれ落ちる・右口から

飲み物などこぼれやすい

右まぶたの重さ・額の重さがあるとのことでした。

 

 

鹿児島市内の脳神経外科を受診されているそうで

受診前に、当院での治療を受けに

来てくださいました。

 

治療前に顔面部表情筋を触診すると

右半分が非常に硬くこわばり

皮膚が突っ張った状態でした。

これに加え、首の筋肉(胸鎖乳突筋)も

とても緊張が高い状態でした。

 

鹿児島市内に滞在するのが2日間しかない

ということで

【治療方針は】

皮膚の癒着を解除する

表情筋の緊張を和らげる

首・肩周囲の筋緊張を緩和する

自律神経のバランスを調整する

以上のことを目的に治療を行いました。

 

1日目の治療後、筋緊張はかなり軽減しました。

治療翌日に脳神経外科を受診されたそうで

担当ドクターから

「鍼治療、効いてるねー」と言われたそうです。

 

2日目の治療後は、表情もだいぶ柔らかくなり

「肌がすごく柔らかい」と喜んで頂きました。

 

本当は、この調子で治療を続けたいのですが

あまりにも遠方にお住まいなので・・・

泣く泣くお別れ(´;ω;`)

 

 

 

これまでも、顔面神経麻痺の患者様に対して

治療を行ってきましたが

発症してから長い時間が経過している場合は

なかなか効果が出にくいのが本音です。

 

しかし今回、患者様も実感できる効果が

得られたので良かったです。

原因の根本改善となるとまた別の話ですが

短く限られた期間で治療する場合においては

表情筋の緊張を和らげることが先決である

と考えました。

自宅でのホームケアも指導しましたので

是非続けていかれた

少しでも表情が柔らかい状態を維持して

欲しいです。

 

顔面神経麻痺の鍼灸治療は出来るだけ早期に

行ったほうが良い結果が出やすいと

言われております。

お困りの方などおられましたら

是非ご相談ください。

 

以上

ワッキー先生でしたー

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