長距離ランナーを襲った悲劇・・・

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当院で高校生の時から治療を受けている長距離ランナーの症例です。

現在、社会人となり活躍している実業団ランナーです。

春くらいから足の痛みを訴え、中々治らず長期化していたようです。

今は、離れたところに住んでいるため当院には来れず

帰省を利用して今回受診しました。

ハードワークによるシンスプリントだと本人は思っており

練習量を抑えながら経過を見ていたようです。

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【シンスプリントとは】

下肢にかかる過度のストレス・過度のトレーニングの結果などが原因で骨のストレス反応を起こすものです。

脛骨過労性骨膜炎(MTSS)と呼ばれている疾患です。

画像の骨が脛骨という骨で、赤い部分が炎症を起こしている様子です。

骨を押した痛みはもちろんのこと、周辺筋肉の緊張が過度になります。

繰り返しのジャンプやランニングで脛骨内側に刺激が加わ

ること、そして、脛骨に付着している足関節周囲の筋肉が

骨膜(骨の周囲についている薄い膜)を引っ張ることで

炎症を引き起こしていきます。

 

軽度の症状の場合は、練習量を減らし鍼治療やマッサージ

ストレッチなどを加えて改善させて行きます。

しかし、長期化し重症化すると疲労骨折を起こすのです。

 

当院に来たランナーは、チームからも早い復帰を要望され

痛みに我慢して練習を続けていたようです。

治療はしてもらっていたようですが、中々軽減しなかったとのこと。

私が診た時には、ふくらはぎやアキレス腱、そしてハムストリングまで広範囲に渡り筋肉の強い緊張がありま

ひどい状態だったので、いつもお世話になっているスポーツ整形外科医の先生に精査をお願いしました。

 

診察の結果は、疲労骨折

シンスプリントと思い、痛みに耐え練習を続けた結果

疲労骨折という悲劇に襲われてしまいました。

シンスプリントと疲労骨折は、触診などでは判断つきません。

医師の診察にて画像所見を取らなければ分からないのです。

無理していなければ、未然に防げる結果だったと思います。

こんな悲劇は、もう起きて欲しくないです。

無理して練習して、故障で走れないのは

ランナーにとってはとても辛いことです。

 

高校生など学生でも、無理して練習を続けるランナーは多いです。

当院に治療に来る方で、疑わしいと思ったらすぐに病院での

診察を促しています。

スポーツにケガは付き物と言いますが

防げる術があるのであれば、出来る限り防ぎたいものです。

結果よりも、ベストコンディションが第一です

わたしも、できる限りのバックアップを今後も続けて行きたいと思います。

鶴亀堂鍼灸院 院長 脇田 喬

 

 

 

 

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